小学校教師しゅんの青年海外協力隊ライフ

こどもの笑顔が世界をつくる。ボツワナの小学校で活動する青年海外協力隊員が、日々の活動やボツワナの文化、感じたこと・考えたことなどを発信していきます。

ボツワナの総選挙

10月24日に、ボツワナで総選挙が行われました。


他のアフリカやその他の地域の途上国では、選挙があるとかなり街が荒れ、暴動などが起こる可能性があります。

そのため、青年海外協力隊に自宅待機などが義務付けられる場合があります。


しかし、そこはさすが平和を愛する国であるボツワナ、今回の選挙も何事もなく無事に終えることができたようです。

青年海外協力隊の自宅待機等もありませんでした。


ただ、選挙期間中に行われる選挙のための集会などには行かないようにと、JICAから注意喚起がありました。

僕の家の近くの空き地でも行われていたのですが、行って見てみたい気持ちをぐっと堪えて、近づかないようにしていました。


だって、すごく楽しそうなんですもん。笑

日本の選挙とは違い、イベントはまるでライブ会場のようです。

屋外ステージが用意され、爆音で音楽をかけながら政策などについて語る声が、僕の家まで届いていました。

あまりにも大きな音と声で、夜はかなりうるさかったです。


街にも、ポスターが貼ってありました。

こちらが、現在政権を握っている与党、BDP(ボツワナ民主党)のポスターです。

テーマカラーは赤。


こちらが最大野党、UDC(民主改革のための傘)のポスター。

テーマカラーは青です。


各党にテーマカラーがあるのが面白いですよね。

これらの党以外に、BPF(ボツワナ愛国戦線)、AP(進歩連盟)という党があります。


またここ最近は、よくトラックの荷台に乗った人たちが自分の支持する政党を宣伝して回っていたりしていました。



今まで、ボツワナの政権は独立以来、53年間ずっと現在の与党であるBDPが握り続けてきました。

しかし今回の選挙では、前大統領のイアン・カーマが与党を離れたことにより、政権交代の可能性があるとささやかれていました。

初代大統領のセレツェ・カーマの時代から、カーマ家はボツワナでかなりの支持基盤を持っているからです。



気になる結果の議席数はこちら!



改選議席総計 : 57議席

〈内訳〉

・与党ボツワナ民主党(BDP): 38議席(+1)

・民主改革のための傘(UDC): 15議席(-3)

ボツワナ愛国戦線(BPF) : 3議席(+3、カーマ新党)

・進歩連盟(AP): 1議席(+1、新党)


BDPの圧勝ですね。

与党のボツワナ民主党(BDP)が過半数議席を確保し、これにより今後5年間の政権確保が決まりました。


もっと選挙について知りたいと思い、インターネットでいろいろ調べてみました。

2019年10月のボツワナ総選挙のまとめ - Togetter

こちらのtogetter にいろいろ情報が載っていたので、参考にさせていただきました。


議席数は前回の選挙からそれほど変わっていないのですが、選挙地図を見てみるとかなり票が動いたことが分かります。

こちらが前回の選挙地図。

こちらが今回の選挙地図です。


第一野党のUDCは、今回地盤だった首都のハボローネで全ての議席を失っています。

そのかわり、前大統領のイアン・カーマの離党によって揺れた北東部のセントラル地区(ングワト)で多くの議席を獲得しました。

その結果、議席数は微減に抑えられています。

イアン・カーマの新党は3議席全てがセントラル地区です。

セントラル地区では、いまだにカーマの影響力が絶大のようですね。


意外だったのは、北西部でUDCが勝っていること。

今回の選挙の前、与党のマシシ大統領は、象が畑を荒らしたり、人を襲ったりする被害が拡大している北部の人々のために、象狩りを解禁する法律を制定していました。

そのため、北部では与党有利と思っていたのですが…実際は野党の勝利。

ハンチ小学校にいるマウン(北西部の都市)出身の先生も、マウンではUDCが絶対勝つと、選挙前に言っていました。

今度、理由を聞いてみようと思います。


また今回の選挙では、マシシ大統領は公務員の賃上げ政策によって労働組合の支持を確保していました。

給与労働者の5割が公務員および公営企業の勤務者であるボツワナにおいて、この政策はBDPの勝利に大きく影響したのではないかと思います。


僕の任地であるハンチ北部地区ではこのような結果に。

BDPとUDCで、かなり競っていたようですね。

そりゃ盛り上がるわけだ。


また、今回の選挙で僕が驚いたのは、こちらの数字。

ボツワナ全土での投票率が、80%を超えています。


日本で最近行われた参院選投票率は、なんとたったの45%。
ボツワナと比べて、かなり低いですよね。

「投票してもどうせ何も変わらない」
そんな雰囲気が、日本に蔓延している気がします。


ボツワナ投票率の高さは、ボツワナの人たちが真剣に自分の国のことを考えようとしていることの表れなのではないかと思います。

すごく素敵ですよね。


僕も自分の国である日本の未来について真剣に考えて、しっかりと投票によって有権者としての意見を表明していきたいと思います。



選挙は終わりましたが、しばらくは政治的な集会が開かれることもあるそうです。

トラブルに巻き込まれないよう、細心の注意を払っていこうと思います。



それでは。シャープ!👍



ここまで読んでいただきありがとうございます。

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