小学校教師しゅんの青年海外協力隊ライフ

こどもの笑顔が世界をつくる。ボツワナの小学校で活動する青年海外協力隊員が、日々の活動やボツワナの文化、感じたこと・考えたことなどを発信していきます。

苦手克服大作戦〜分数〜

ハンチ小学校の子供たちは、分数の単元がものすごく苦手。

特に現在僕が主に見ている5年生の子たちは、かーーーなり苦手です。笑

先日のテストでも、2/5+1/5という問題を、なんと半分以上の子供たちが3/10と誤答していました。
(答えは3/5)


今週の月曜日にやっと今年の学習内容が学び終わったので、
再来週から始まる最終試験に向けて、急ピッチで分数を復習しております。


分数を学ぶには、段階を踏まないといけません。

・分数の意味を理解する。
・分母、分子の意味を理解する。
・分母が同じ分数の大きさの比較ができる。
・分母が同じ分数の足し算、引き算ができる。
・仮分数、帯分数の表し方を理解する。
・仮分数↔︎帯分数の変換ができる。
・分母が同じ仮分数、帯分数の足し算、引き算ができる。
・約分、通分ができる。
・分母が違う分数の大きさの比較ができる。
・分母が違う分数の足し算、引き算ができる。
・分数↔︎小数の変換ができる。
・分数↔︎割合の変換ができる。

だいたいこんな感じです。

ボツワナでは6年生になると、さらに分数の掛け算や割り算を学んでいきます。


このように見ると簡単に見えますが、子供たちにとってはかなり難しいです。

とくに、ハンチ小学校の5年生たちの中には、
低学年から学習し始めるはずの分数の意味もよくわかっていない子が多くいます。


そこで昨日、基礎の基礎から学習し始めました。

と言っても時間がないので、かなり急ぎ足ですが。


昨日は、

・分数の意味を理解する。
・分母、分子の意味を理解する。
・分母が同じの分数の大きさの比較ができる。
・分母が同じの分数の足し算、引き算ができる。

といった内容を学習しました。

日本だったらこれだけで10時間くらい使って学ぶ内容です。笑
もっとかな?

なので、だいぶはしょっています。

そして、ほぼ教え込みです。

もちろん子供たちが理解できるようにみんなで一つ一つ確認はしていきますが、
個人やグループで考える時間は取っていません。

本来ならそれぞれの活動の時間をしっかり取ってあげて、一人一人の思考力や表現力を育ててあげたいのですが、

最終試験の直前ということもあり、時間もないため、とにかくみんなが理解してできるようになることを目指して授業しています。

なんというか、そこらへんはもう割り切っています。

来年度余裕が出てきたら、じっくり考える力を伸ばせるような授業ができたらと思っています。


こちらが昨日の板書。

板書を公開するのは正直だいぶ恥ずかしいのですが、お見せしちゃいます。

あらためて見ると、黒板用の定規もないので、図も汚い…。
今度、板かダンボールで自分で作ろうと思います。

あと、英文法とか間違ってるかもしれません。


算数で出てくる英単語って、日本で普通に生きてたら絶対出会わないものばかりなので、僕自身も慣れていません。

分数は、"Fractions"と言います。

分子は、"Numerator"
分母は、"Denominator"

です。


こういうとき、日本語って便利だなぁと思います。
漢字を見れば、なんとなく意味がイメージできるじゃないですか。

でも、"Numerator"なんて聞いても正直、「???」ですよね。笑

ネイティブの人が見たらなんとなく分かるのかもしれませんが、ここはボツワナ

彼らが普段使っている生活言語も英語ではないので、僕らと同じく単語の意味を一から理解しないといけません。

大変ですよね。


あと分数の読み方ですが、

1/2を日本語だと「2分の1」と読むのに対して、

英語では「1 over 2」と読みます。

順番が逆ですね。

これもけっこう教えていて混乱するときがあります。



昨日はみんなけっこうがんばってついてきてくれて、予想以上に理解できた子たちが多かったです。

分母が同じ真分数(1/3、2/3など)の比較や計算ならけっこうできていました。


問題は今日。

今日は、

・仮分数、帯分数の表し方を理解する。
・仮分数↔︎帯分数の変換ができる。

という内容を学習しました。


こちらが今日の板書。

前の時間の小テストの復習が長引いて時間がなかったので、昨日よりもさらに急ぎ足でやりました。


仮分数は"Improper fractions"
帯分数は"Mixed fractions"

と言います。


この仮分数と帯分数の変換が、かなり厳しかったです。

仮分数から帯分数にするには、
たとえば9/4だったら

9÷4=2あまり1

をして、2を整数部分に、あまりの1を分子のところに置き、

2と1/4となります。


これが子供たちはなかなか理解できません。

なんでそうなるのかも、一生懸命説明しましたが、けっこうちんぷんかんぷんな子も多かったです。


わからなすぎて、練習問題で友達の答えを盗み見て写す子が続出し、叱らなければいけない事態になってしまいました。

反省。


本当は今日、仮分数と帯分数の足し算、引き算までいきたかったのですが、全然でしたね。

明日もう一度、仮分数と帯分数の変換から復習していきたいと思います。


うーむ。難しい!!


でも今日、上に書いた仮分数と帯分数の変換の仕方について説明していたら、

変換の仕方が分かったところで「オーーー!」と歓声が上がりました。

素直な反応が、とても可愛かったです。

おそらく、今まできちんとやり方を教わったことがなかったのだと思います。

ボツワナの先生たち自身も、分数はけっこう苦手そうです。


線分図やテープ図も、ボツワナの教科書では出てくることがほとんどないので、新鮮でわかりやすかったようです。

日本からデータ化して持ってきた教科書を参考にしています。


いろいろ工夫しながら、繰り返しやって習熟を図っていきたいと思います!

これを読んでいる先生方、何か良い方法があればぜひ教えてください。



それでは。シャープ!👍



ここまで読んでいただきありがとうございます。

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