要請内容について(決意表明)
最初は要請内容についてだけさらっと書くつもりが、書いているうちに熱くなってきて、最後のほう決意表明のような文章になってしまいました。笑
要請内容について
青年海外協力隊員の活動の指針を定める上で参考になる、要請内容について書きます。
青年海外協力隊に合格すると、「ボランティア要望調査票」という紙が、合格通知とともに届きます。
この紙には、自分が配属される機関の概要や、要請の概要、資格条件などが書かれています。
1つずつ見ていってみましょう。
〈国名〉
えっ、どこそれ?
というのが最初見たときの率直な感想でした。笑
希望していた国とは違いましたが、今ではよかったなと思っています。
〈配属機関概要〉
●受け入れ省庁名
基礎教育省
●配属機関名
ハンチ小学校
●任地
ハンチ
配属先は希望通り、教育実施校である小学校に配属されることになりました。
基礎教育省は、日本の文部科学省のようなところです。
自分が活動する場所のことを「任地」と言います。
僕の任地であるハンチと、ハンチ小学校については、また詳しくブログに書きますね。
ニンチとかハンチとか、ややこしいですね。笑
〈要請の概要〉
ここが今日のメイン。「どんなことをするのか」が書かれています。
●要請理由・背景
2行目に注目。
ボツワナ国の基礎教育省は、初等教育課程で学ぶ児童の理科・算数の基礎学力低迷の課題を認識しており、これら課題を克服する一助として、JICAボランティアによる教育現場における直接的な指導を通した児童の学力の向上を目的として本該当校への青年海外協力隊派遣の要請が行われた。
つまり、
〈目的〉
児童の理科・算数の学力向上
ってことですね!
ワクワクしてきます。
〈予定されている活動内容〉
さて、その目的に対する活動内容です。
- 在校する児童に対して、理科と算数の授業を行う。
- 現地にある簡素な器材や材料を用いて、児童に対して、科学実験の演習を行う。
- 放課後に行われているサッカー、バレーボールなど児童の課外活動を現地指導者と共に指導を行う。
ほほう、理科・算数だけじゃなく放課後のスポーツもやるのか!楽しそう!
で、実際に任地に行ってみると…
放課後の課外活動やってない。笑
放課後に学校の近くにある広場で子供たちがサッカーして遊んでいるだけ。大人はいない。
バレーボールなんか一切やってない。笑
要請内容は2年前に出されるため、実際の状況と違うことは多いと言いますが…それにしても。
僕は「課外活動もやってますよ」アピールがしたかったボツワナの基礎教育省のしわざではないかと密かに思っています。笑
まあ放課後時間あったら一緒にサッカーしよっと。
以上、要請内容について見てきました。
(※ここから決意表明のような感じになります。笑)
ですが、この通りのことをしろ、というわけではありません。ここが協力隊のおもしろいところです。
この要請内容はあくまでも活動の方向性を決める参考程度。先輩隊員たちの話を聞いていても、実際に行う活動は、かなり隊員の自由の幅が広いです。
現地を実際に自分の目で見て、現地の人々とともに課題を発見し、解決策を考え、行動していく。そうして生み出していく活動は、言ってしまえば「何やってもいい」。
その自由度と、自由が故に難しいそのプロセスに挑戦していくことこそが、協力隊の醍醐味ではないかと、僕は思っています。
僕も、ここに書いてあるだけのことをして、ただのマンパワーで終わろうとは思っていません。
人材不足のアフリカでは、特に教育系の協力隊員が単に足りない穴を埋めるための人と見なされてしまうことも、多々あるそうです。
それが悪いとは言いません。たとえマンパワーでも、現地の人々の役に立っているなら、万々歳です。
しかし、僕がいる間だけ子供たちの学力が向上しても、それは大したインパクトになりません。
そこからもう一歩先へ進むには、技術移転、つまり日本で僕が学んできたことを現地の先生たちに伝え、行動してもらうことが必要だと思っています。
もちろん、日本でのやり方がボツワナでは通用しないこともたくさんあると思います。
しかし、僕が大切に思っていることを伝え、それについて考えてもらうことは、きっと意味があります。
そしてどうしても分かり合えないときにこそ、教育の真の姿を問うような教師の学びのチャンスが生まれるのではないかと思います。僕にとっても、ボツワナの先生たちにとっても。
だから、恐れずにチャレンジしていきます。
そのような活動を形作っていくためにも、まずは焦らずじっくり、先生たちと仲良くなり、信頼関係を築くとともに、課題の所在を明確にして、活動計画を練っていこうと思います。
と、同時に適度な遊び心を持ち、自由な発想でいろんな活動を模索していければと思います。
楽しむこと、笑顔でいることを忘れずに。
「世界は変えられない」
とも言いますが、
「世界を変えてきたのは、いつの時代も、たったひとりの強い想いだ」
という、協力隊募集のポスターに書かれている言葉もまた、真実なのではないかと思います。
少しでも、子供たちの笑顔を増やせるように。理科や算数好きな子供を増やせるように。先生たちが楽しんで授業をできるように。
一日一日を、大切に過ごしていきます。
いつか、世界を変える力になることを信じて。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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