小学校教師しゅんの青年海外協力隊ライフ

こどもの笑顔が世界をつくる。ボツワナの小学校で活動する青年海外協力隊員が、日々の活動やボツワナの文化、感じたこと・考えたことなどを発信していきます。

Skypeで南部アフリカミーティング!

Skypeを使って、南部アフリカのJICA関係者でミーティングを行いました!

今日はそこでで質問した、「教師用指導書の作成」と「体罰」について、詳しく書きます。


ミーティングは、南アフリカナミビアエスワティニ、ボツワナのそれぞれに派遣されている協力隊員とJICA職員の方々、そして現在南アフリカにいらっしゃる算数教育の専門家の方というメンバーで行いました。
全部で15人くらいいたかな?



算数教育についての情報共有・お悩み相談といった感じでした。


15:40からとのことだったので、15:00に学校から帰らせてもらい(普段は15:30まで勤務時間)、ミーティングに参加する準備をしていたのですが…

ネットのトラブルで前半参加できず。泣

なんとか後半から参加しました。



ミーティングでは、事前に取りまとめられていたトピックをもとに、話し合いが行われました。

トピックは、

●問題点
1、 児童の基礎計算能力
2、教員の教科知識及び指導法
3、カリキュラムや教科書
4、教育要請及び現職教育研修
5、学習環境
6、その他

●課題解決に向けた取り組み方法

●隊員の活動事例(成功例・失敗例)

でした。



会議中、みなさん自分の質問や意見をはきはきと話されていて、すごいなーと思いながら聞いていました。

僕も後半、2点質問させていただいたのですが、もう緊張でガッチガチ。笑
よくがんばった、自分。笑



僕が質問させていただいたのは、以下の2点です。

1、南部アフリカでは中南米のような指導書作りのプロジェクトは行わないのか。
2、各任地での、体罰の状況はどうか。どのように対応しているか。

今日はこの2点について、少し詳しく書きます。


1、南部アフリカでは中南米のような教師用指導書作りのプロジェクトは行わないのか。

ホンジュラスなどでは、協力隊員や専門家が協力して、児童用作業帳(教科書)や教師用指導書作りが行われていました(2003年~2006年)。これらは現在ホンジュラス国定教科書として、全国の児童・教師に配布されています。

プロジェクト活動 | 算数指導力向上プロジェクト フェーズ2 | 技術協力プロジェクト | 事業・プロジェクト - JICA


ボツワナの学校で行われている授業を見ていると、先生たちが教科書に書いてある内容を黒板に書き、それを子供たちに丸写しさせるだけだったり、教科書に載っている問題の答えを間違って教えていたりということがあり、それらの問題を解決する上で指導書作りは有効な手段ではないかと思い、質問させていただきました。


それに関して、実際にホンジュラスでそのプロジェクトに関わった専門家の方のお答えとしては、


・まず、指導書作りはものすごく大変。
・ずっと机に向かって作業することになる。
・当時の協力隊の方々も、現場での活動と並行して行ったりと、とても苦労なさっていた。
・現在南部アフリカでは、指導書作り等のプロジェクトは予定されていない。

といった内容でした。


たしかに、改めて考えてみるとものすごく大変そうですね。

僕がここでできることを考えると、教科書に載っている問題の答えをまとめたものを作るくらいでしょうか。
それもどうなんだろう・・・。もう少し考えてみる必要がありそうです。


2、 各任地での、体罰の状況はどうか。どのように対応しているか。

僕の任地の学校では、体罰は日常的に行われています。
悪いことをしたり、テストの点数が悪かったりすると、子供たちはお尻を棒で引っ叩かれます。目を背けたくなる光景です。
悲痛な叫び声を聞いていると、心が痛くなります。

僕も正直、子供の態度があまりに悪いときは、げんこつの一つでもくれてやろうかと思うことがないとは言いません。絶対しないですが。
しかしそれにしてもここで見る体罰はひどすぎる。

できることなら止めたいですが、ここで僕が先生に言ったところで、「これがボツワナのやり方だ」と言われてしまえば、それまでです。
それに、それを言うことで僕とその先生の関係性が悪くなり、今後の活動に支障をきたすようになってしまっては、本末転倒です。
どうすればいいかわからなかったので、今回隊員の皆さんに質問させていただきました。


その結果、それぞれの隊員から、

  • 体罰をある程度認めるガイドラインが国から出ており、簡単には止められない(!)
  • テストの点数が悪いと叩かれるのはさすがにかわいそうなので校長先生に相談し、伝えてもらった。(だがあまり変わってはいない)
  • 自分が体罰をしないので、子供からなめられて宿題の提出率が他の先生より悪い。
  • 体罰をせずに、どうやって子供をコントロールするんだ」と言われてしまう。
  • 校長先生が何度も体罰をしない方針を打ち出しているため、体罰は見られない。
  • 体罰の代わりに罰として掃除をさせている学校もある。
  • 罰を与えるのではなく、楽しませることで子供をうまく良い方向もっていっている先生もいる。

など、たくさんの情報をお答えいただきました。
国や任地によって、ぜんぜん状況が違うのですね…。


僕はこれを聞いて、体罰を減らしていくために、

・校長先生に相談する
・ワークショップで、体罰を使わずに子供をいい方向に導くことを勧める

といったことができるのではないかと考えました。

タイミングはよく考えなければなりませんが…。
帰国までに、チャレンジしたいと思います。


みなさんは体罰について、どう思いますか?



いろいろなことを考えることができた、有意義なSkypeミーティングでした。




今日の一枚。
突然始まったクラスの子の誕生日会で、おいしそうにケーキを食べる子供たち。(授業時間です。笑)




ここまで読んでいただきありがとうございます。

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