小学校教師しゅんの青年海外協力隊ライフ

こどもの笑顔が世界をつくる。ボツワナの小学校で活動する青年海外協力隊員が、日々の活動やボツワナの文化、感じたこと・考えたことなどを発信していきます。

物乞いに物をあげることについて

5年前に世界一周をしたときから、物乞いのことについてはいろいろ悩み、考えてきました。

人それぞれ考え方は違っていいと思いますが、今日は僕が考えていることをお伝えさせていただきます。

物乞いに話しかけられたときの僕のスタンスとしては、「あげたいと思ったらあげる」です。

でも、実際にあげるときは少ないです。


まずまわりにほかの物乞いがたくさんいるときはあげられません。みんなにあげないといけなくなってしまうからです。


それから、何度も会う人だとあげられません。「この間はくれたじゃないか」みたいになって、あとあと気分がわるくなってしまうので。

よっぽど仲良くて、ずっとあげ続ける覚悟がないとあげません。
でも残念ながら、めったにそこまで仲良くはなりません。

この点は、協力隊としてずっと同じ町に住み続けることを考えると、今の状況では難しいところです。


そういう条件をクリアしても、いろいろな理由で「あげたくない」と思ったらあげません。

場合によっては、マフィアなどが裏で手を引いていることもあるそうです。「物乞いビジネス」と言います。
そのようなニオイがするときは、あげません。まあ見破るのも難しいですが。

あとは工事現場の兄ちゃんとかの「ヘイ!2プラくれよ!笑」というやつも絶対あげません。笑

難しいのは、本当に困っていそうな人に会ったときです。
それでも、「うーん、今回はあげたくないな…。」と思ったらあげません。


中途半端に優しくしたら期待させてしまうから、そっけなく身振りで「No」を伝えます。

ときには多少の申し訳なさを感じながら。


そして、「あげたい」と思ったらあげます。


目の前で本当に困っている人に物やお金をあげることを、悪いことだとは思っていません。

余裕のある人が、余裕のない人にあげる。自然なことだと思います。


「それじゃなんの解決にもならない」という意見もあります。たしかに社会全体から見たら、その通りです。

その人自身も、もらうことがクセになり、一生その生活から抜け出せないかもしれません。


ただ、じゃあいますぐ解決できるんですか、と。

社会全体が変わっていかないと、物乞いは減っていきません。
そのためには、かなりの時間がかかります。
もちろんそういう面でのアプローチも必要です。

しかし、目の前にいる人は、今まさに困っている最中です。
その人が少しでも助かるなら、物やお金をあげたっていいんじゃないかと、僕は思います。


僕も世界一周に出て最初のころは、どんな物乞いであろうと何もあげませんでした。

それが変わったのは、インドを旅してからでした。


インドには、ほかの国が比較にならないほど、たくさんの物乞いがいます。

驚いたのは、インド人同士でも物乞いに物をあげる人がかなりいるということです。
ヒンドゥー教、仏教、イスラム教などの、「喜捨」の考え方から来ています。

そんなにお金のなさそうな人でも、物乞いの人にあげたりします。

そうやってみんな、支え合って生きてるんだそうです。


また、こんなことも聞きました。

あるインド人が、
「日本人は、コンビニにある、どこへ行くかもわからない募金箱にはお金を入れるのに、どうして目の前で困っている人には物をあげないんだ?」
と言っていたそうです。

たしかに、目の前で困っている人に物をあげることは、一番「目に見える」支援ですよね。

※コンビニの募金箱にお金を入れることも十分素敵なことだとは思います。


そういうことがあって、今は自分が「あげたい」と思ったときにはあげることにしています。

(まあただ、先ほど言った「物乞いビジネス」は、インドでかなり多く行われているらしいですが。笑)



そんな僕ですが、今日、スーパーで買ったお弁当を外で座って食べていると、1人の物乞いのおじさんが話しかけてきました。

「少し分けてくれ。」

僕はそのとき、なんとなく「あげたくない」と思ったので、手振りで「No」を伝えました。
ボツワナでは、手の甲を相手に見せて振ります。)

おじさんはしばらくねばりましたが、僕が3回同じ手振りをすると離れていきました。


しばらくお弁当を食べていると、少し量が多くて食べるのが大変だということに気づきました。

「しまった、あげればよかったな…。」

そうすれば、自分にとっても、おじさんにとってもハッピーだったのに。


そんなことを考えていると、手が滑っておかずのお肉がいくつか落ちて砂だらけになってしまいました。

仕方がないので脇に置いておくと、スズメが来てそのお肉をじっと見てました。
僕がいなくなってから、スズメはきっとそれを食べるのでしょう。


なんだかなぁ、と思います。

スズメにとってはラッキーだったと思いますが。


「あげたいと思ったら」のストライクゾーンを、もう少し広くしようと思った、日曜日のお昼でした。



人は、ほかの人とシェアすることで幸せを感じるようにできているんだと思います。

物乞いに物をあげることは、もらった人もあげた人も幸せになる、1つの形なのではないでしょうか。


最後に少しだけ、日本でもできる寄付について書きます。

日本でも、世界で困っている人たちに、国際NGONPOへの寄付を通して、協力することができます。

日本は、世界の中で経済的に恵まれた国です。
僕たち一人一人の行動が、世界の人たちの幸せにつながります。

僕も、「セーブ・ザ・チルドレン」というNGOに、毎月少しずつですが寄付をしています。

https://www.savechildren.or.jp/sp/

みなさんも、もしご興味があれば見てみてください。

セーブ・ザ・チルドレン以外にも、たくさんの国際NGONPOがあります。

JICAも寄付事業を行なっているみたいです。

https://www.jica.go.jp/mobile/partner/private/kifu/01.html


なんてえらそうに書いてきましたが、僕もまだまだ。

少しでも、僕の行動が誰かの幸せにつながるように、がんばります!



それでは。シャープ!👍



ここまで読んでいただきありがとうございます。

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