「ありがとう」と「どういたしまして」
「ありがとう」と「どういたしまして」って、素敵な言葉ですよね。
今日はこの感謝に関する言葉について、日本語とツワナ語を比較してみたいと思います。
日本語の場合
みなさんご存知の通り、日本語の「ありがとう」は、「有難う」、つまり「滅多にない」という意味から来ています。
もともとは、神様が何か自分を助けてくれたような「あり得ない」ことが起こったとき、その奇跡に対していう言葉が「有難う」だったそうです。
「ありがとう」と「有難う」なぜ2つある?その意味と語源 | すぐやればすぐできる
ふだん気軽に使っていますが、本来神様に言う言葉を人に対して使っていると考えると、超スーパー感謝しているような言葉ですね。笑
それに対して「どういたしまして」は、
どう、いたし・まし・て
「どう(どのように、何を)」+「いたす(「する」の謙譲語)」+「ます(丁寧語を造る助動詞)」+「て(反問的用法の終助詞)」)。
「何を、したというわけでもありませんよ(だから、気になさらないでください)」の意。
だそうです。
「ありがとう」と、神様と同じくらいに感謝している人に対して、「どういたしまして」と、大したことをしていないから気を使わないでください、というどちらも相手を気遣った言葉。
奥ゆかしくて、素敵ですよね。
ツワナ語の場合
さて、ツワナ語はどうなのでしょう。
ツワナ語で「ありがとう」は、「Ke a leboga (ケアレボーハ)」と言います。
これ、英語に訳すと、"I am happy"、つまり「私は幸せです」という意味になります。
「(あなたにこれをしてもらったので)私は幸せです。」と伝えることで、感謝を伝えているんですね。
それに対して、「どういたしまして」は、「Le nna ke a leboga (レンナケアレボーハ)」と言います。
これは、"I am happy, too"、つまり「私も幸せです」という意味になります。
「(あなたが喜んでくれたので)私も幸せです。」と伝えているんですね。
この、お互いの幸せな気持ちを共感し合う「ありがとう」と「どういたしまして」も、日本語とはまた違った魅力を感じます。
そしてなんと、ツワナ語にはこの「Ke a leboga (ケアレボーハ)」も合わせて、5種類もの感謝を伝える表現があります。
・「Ke a leboga (ケアレボーハ)」
・「Ke lebogile (ケレボヒーレ)」
・「Ke a itumela (ケアイトゥメーラ)」
・「Ke itumetse (ケイトゥメーツェ)」
そして
・「Tanki (タンキ)
上4つはどれも、「私は幸せです(幸せに感じました)」という意味です。
「Tanki」はカジュアルな表現で、おそらく英語の"Thank you"から来ています。
このような感謝に関する言葉を見ると、
日本語は、「相手を立て、気遣い合う文化」
ツワナ語は、「感情を共感し合う文化」
を表していると言えるかもしれません。
でも、どちらも相手のことを思って言う、素敵な言葉であることは変わりません。
人に何かをしてもらったときは、その感謝の気持ちをのせて、積極的に伝えていこうと思います。
「人に何かをすることは当たり前だから、「ありがとう」を言うと逆にちょっと失礼」という文化も、ネイティブアメリカンの世界などではあるみたいですけどね。笑
その考え方も、また素敵。
相手にとってどんな言葉を言えば(または言わなければ)気持ち良く感じてもらえるのか、想像することが大事なのかもしれません。
みなさんも、いつもブログを読んでくださってありがとうございます。
Ke a leboga, thata!
それでは。シャープ!👍
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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